帰ってきた龍馬 第2巻

帰ってきた龍馬 第2巻
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説明

維新前夜、近江屋から突然姿を消して、以来140年、京に「帰ってきた龍馬」は、松重が開発したベンチャー太陽光電気自動車に乗り、久しぶりに、新緑の都を散策した。そこには大きく変貌したニッポンの姿があった。「帰ってきた龍馬」はそれを眺めながら「ニッポンを今一度せんたくいたし申候」とつぶやいた。
 江戸から明治にかけて近代化したニッポンは、ぺティーが17世紀に「政治算術」を唱え、その後クラークが定義した第1次産業、第2次産業、第3次産業、そのものの姿であった。しかし、龍馬が維新で唱えた「海援隊」は、今やニッポンを大きく変え、ジャンボ機や巨大タンカーなどによる大量物流による輸出、一方、ICTの発達により、情報通信で、24時間、地球の裏側まで瞬時にネットワーク化されている。
ペティ&クラークが唱えた第1次産業、第2次産業、第3次産業は一つの村、一つの町、一つの国家の産業の定義としたが、「帰ってきた龍馬」は、現代の大量の物流が世界を飛び交う産業、これは「第4次的産業」だ、とつぶやいた。そして、また、地球ネットワークで24時間、瞬時に飛び交う世界の為替レート、世界の株価、世界の大豆・金・石油などの先物投資、そしてファンドといった全世界的金融産業、これは「第5次的産業」だ、とささやいた。
 さらに、「帰ってきた龍馬」は、未来の人と地球の共生のための産業、すなわち地球温暖化や生物の絶滅、水飢饉、世界の高齢者の介護、世界の赤ちゃんや子どもへの育児・教育など、生命にかかわる産業を「第0次的産業」だ、と耳打ちした。
「帰ってきた龍馬」は、この「第0次的産業」をニッポンが世界に先導すべき、次世代の科学技術産業と位置づけた。
そして、「帰ってきた龍馬」は、ニッポンの少年たちに「少年よ、ベンチャーになれ!」と提唱するとともに、次世代を担う少年たちに人と地球の共生のための「第0次的産業」の創出を図るため、「大学、企業の研究者」の支援を受けて、北海道から沖縄までの小さな村に、ニッポンの素晴らしい資源、「川」、「森」、「海」、そしてそこに生きる「生物」を活かした「科学技術イノベーションバレー」を設立するよう創案する。

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